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ミシュラ京子さんへのインタビュー

森から海へでも人気の、ミシュラさんのアーユルヴェーダソープ。
何故インドでの石けん作りにこだわったのか、またスパイスと暮らしの密接な関係など
今まで疑問に思っていたことを色々と伺ってみました。

ミシュラ京子
東京、秋田、仙台、名古屋、熊本、山口と日本各地で育つ。
様々な国へのひとり旅を経てインド人と結婚。
インド・ボンベイへ渡り毎日がカルチャーショックな生活を送る。
その後カナダ・バンクーバーに移住し自然と心、体の癒しに目覚める。
現在は生活の場を日本に移し、16年間の印日ファミリーの生活の中で身近なアーユルヴェーダ的生活を送っている自分に気づく毎日。
Amarma Ayurvedaのコンセプト作りやインド工房での商品開発、商品管理をはじめアーユルヴェーダを通じたライフスタイルの提案としてスパイス講座やインド菜食スパイス料理レッスンを開催。15歳と9歳の子供の母。
JAPA認定アーユルヴェーダアドバイザー。

このアーユルヴェーダソープは、石けん自体にハーブがそのまま練りこまれているのが特徴の一つかなと思います。 香りも色も天然のワイルドなハーブそのものって感じます。
そもそも何故インドで石けんづくりをしようと思われたのですか?

インドではとにかくハーブやスパイスやオイルを多用するのだけど日本にはそのような文化がなくてどのようにしたら受け入れられるのかずっと考えてたんです。そういえば、石けんもオイルからできているし、一番効率よく日常的に受け入れられるのはこれだ!って思ったの。
それから早速インドで開発にとりかかりました。オイル選び、アーユルヴェーダに基づいたハーブの抽出方法、工房の設立など、こだわり続けていたら商品化までになんと3年もの月日がかかっていました。

石けんに使っているハーブは自生しているものを摘んだり、花系は栽培して香りの一番いい時に収穫しています。なんでもそうですが採りたてのものが美味しいようにハーブも採りたてが一番新鮮で効用も最大限に生かせます。なので大変なこともとても多いのですが採ったその場でオイルに漬け込めるインドでの製造にこだわりました。
インドは雨季と乾季があるため、石けんの乾燥に向かない雨季に石けんを作ることができないんです。(大雨で停電、など日常茶飯事!)
現在南インドの工房では現地女性13名とスタッフ3名の計16名で活動しています。



ホーリーバジル.JPG 皆でわいわい作業中7.JPG まぜまぜ作業8.JPG 針金カッター11.JPG 石けんラック6.JPG 現地スタッフ.JPG

最近はお料理教室も本格的に始められたとか!?

スパイスやハーブを取り入れる一番ダイレクトな方法が食でもあることからスパイスを使ったインド料理教室も定期的に開催するようになりました。カレーってやっぱりおいしいじゃないですか!スパイスや野菜を替えたり辛さを変えれば大人も子供も食べられて、材料もシンプルで体にもいい。例えば、今日はターメリックを使ってごはんを黄色くするだけで家族も「わぁ〜」って喜んでくれるし、キャベツの塩炒めに関してもちょっとクミンを入れただけで全然香りも味も変わるし。スパイスを使うことによってそんなちょっとした楽しみを見いだせるようになってもらえたらいいなぁって思っています。

私も沢山失敗してきたので生徒さんには「こうしたら絶対失敗しない」っていう方法も伝えられるんです。生徒さんの反応はとても新鮮で、出来上がったお料理を囲むと自然と話も弾みます。美味しいと言ってもらえるのが何より嬉しいんです。

やっぱり食って楽しいですよね。母として家族4人の食事のことは常に頭にあって。昔はせっかく作ってもなんの反応もなかったり、義務的になるとそれなりのものしか作れなくて料理自体苦痛に思った時期もありました。でも、食べることはやめられない。1日3食。1年で1095食、一生で・・・?!と考えた時に、毎回繰り返すことならば楽しまなきゃもったいない!という考え方に切り替わったんです。それに、作るのを楽しいと思えると家族みんなが「おいしい!」って素直に反応してくれて、またそれがすごくうれしくて。

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    今では宝物となった秘伝の
    手書きレシピ集

    思い起こせばインド人の夫と結婚してインドで暮らし始めた頃、スパイスの名前から何からなにまで分からないことだらけで義母と毎日一緒に作るのが苦痛にかんじることもあったなぁ。チャパティ パラタ プーリー なんて見た目が一緒で最初は全く分からなかったし。。けれど今になってみるとそのお陰で今の私がある。あの時、必死にメモしたレシピがこうやって残ってて、今すごく役に立ってるんです。義母はベジタリアンだったからチキンカレーやフィッシュカレーなんかは近所のおばちゃんに聞いたりしてて・・懐かしいなぁ。

そんなスパイスや薬草やオイルなどの天然の力を借りて健やかな体や心へと導いてくれるのがアーユルヴェーダという、イメージを持っていますが、現地で色々と身を以て学ばれていかがでしたか?

アーユルヴェーダとは、約5000年以上に渡って生活や文化として受け継がれてきた世界史上最古の医学システム。中国の漢方も日本の和漢もルーツはアーユルヴェーダに繋がり、肉体だけではなく植物学、生物学、そして精神学までつながる、まさに「より良く生きる」ための知恵が詰まった哲学なんです。哲学、と言うとアーユルヴェーダって難しいかなって思うけど、でも1つ1つ言ってることはなるほどなーって思うことばかり。

例えばご飯を食べるとき、胃の中の状態は食べ物が50%、水分が25%、残りの25%は空気にしなさいということ。空気って何って思うんだけどそれはミキサーと一緒で100%食材入れると回らない。少し隙間を(空気を)開けるとまわる。胃の中もそれと一緒。空けとかないと効率よく消化できないっていうことなんだね。

パンチャカルマ
2014年のはじめにはインドのアーユルヴェーダ施設でパンチャカルマのプログラムを受けてきました。パンチャカルマとは、簡単にいうと究極のデトックス。アーユルヴェーダはアーマ(未消化物)をいかに体内に貯めないかということが重要とされていますが日常の生活で体内に残ってしまうアーマを浄化するのがパンチャカルマなんです。

パンチャとは「5つ」という意味。オイルマッサージやオイルを飲むなど5つの方法で体を浄化し体の至るところからアーマを体外に排出していくのです。オイルって飲んだことありますか?なかなか飲めたもんじゃないですよ(笑)でも本当に納得したのが水溶性の汚れと油性の汚れが体の中にはあって、いくら白湯を飲んでも水溶性の汚れしか排出されないんです。洗剤もそうですよね。水洗いすれば汗や泥汚れは落とせますが油汚れは洗剤(=油)を使わないと落とせない。体の中も一緒なんです!

その他は食事指導、薬草指導、トリートメント指導、生活習慣指導を受けて、コースが終了した後もいかにセルフケアをして行けば良いのかという教育もみっちり受けて参りました。まさに百聞は一見に如かずで五感を使って経験するという事は本を読んで頭に刷り込んだ知識とはまたぜんぜん違う感覚だなと実感しました。

舌みがきのススメ

日本では舌みがきがそれほど浸透していないようですが、インドでは朝のタングスクレーパーは必須。起床したらまずシャワーを浴び歯を磨き、タングスクレーパーで舌苔を取り除いてから白湯を飲み排便という感じで体を浄化させてから朝食をいただきます。

私のインド人の夫は昔インドからタングスクレーパーを持って帰ってくるのを忘れた時、「コンビニで買えばいいや〜」と言った時には文化の違いを感じました(笑)その時夫は日本人が舌みがきの習慣がないことに衝撃を受けていました。

また日本では食事をした後に歯磨きをするという家庭も多いですよね、私の親戚は歯科医なのですが家族全員が食後に歯磨きをすると聞いた夫がとてもショックを受けていたのもちょっとした笑い話です。

話がそれましたがAmarmaのタングスクレーパーは絶妙なカーブを描いたUの字の形が絶妙に舌にフィットして気持ち悪くなることもありません。両手で使うことがポイントなんですよね。銅製なので殺菌作用もあり衛生的で半永久的に使えるのも魅力。消化力の良い特、体調の良い時はそんなに汚れは出ないのですが胃もたれしたり外食が続いたり、疲れている時、乳製品を多く食べた後とかは自分でも驚愕の汚れっぷりです(笑)自分の体調が目に見えるというのも面白いよね。実は今、東京の町工場にお願いして国産のタングスクレーパーも開発中です。

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ミシュラさんの今後の目標や夢は?

インドで暮らし、日本では入手が難しいオイルにも沢山出会うことが出来ました。
今後はそれらの良質のオイルを使って家族全員が使える日本でいうニベア的な商品をつくりたいって思ってます。リビングテーブルに常にポンっとおいてあって子供も大人も気軽に安心して使えるもの。それを家族やパートナーとのコミュケーションツールとして使ってもらえたら嬉しいです。

やっぱりマッサージは自分よりだれかにしてもらうほうがリラックスできて至福。
ベビーマッサージもそのひとつですが、私はそれよりシニアマッサージが今とても必要と思っています。おばあちゃんやおじいちゃんのハンドマッサージをしながらコミュニケーションをとるんです。きっといつも以上に会話も弾んで楽しいと思いますよ。
商品化したらまたお知らせしますね!

(完)

この日のインタビューはミシュラさんのご自宅にてさせていただきました。
そしたらなんと、本格インドランチを用意していただいていたのです。
キドニービーンズのカレー、カリフラワーとじゃがいものサブジ
ヨーグルトの付け合せ、チャパティ、インディカ米
とっても美味しくいただきました。(松澤)

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